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がき先生の主張(2)感染症は予防できる? [がき先生の主張]

 子どもの病気には、うつる病気がたくさんあります。感染症と呼ばれて、ウイルスや細菌が原因となります。うつる病気になったといえば、他の人にうつらないかどうか、兄弟にうつらないか、他の人から移されないかということが気になります、

 うつる病気なら、うつらないようにすれば、病気にならずに済むのですから、予防を考えるのは当然のことです。学校保健法では、特に重要な病気について、出席停止の期間を決めています。病気になって、ある程度時間が経てば、人にうつさなくなるという考えです。

 では、人にうつす期間だけ病気の子が休んだら、病気の流行はなくなるのでしょうか?いくつかの問題点があります。
1.病気というのは、症状が出る前に人にうつすことがあります。みずぼうそうでは、ぶつぶつがでる前の日から人にうつるといわれています。症状の出初めのほうが人にうつしやすいようです。
2.軽い病気の子でも、人にうつすことがあります。インフルエンザでは、検査ができるようになって、熱がなく、軽い咳のインフルエンザがあることがわかってきました。インフルエンザと思わずに、人にうつしているかもしれません。むしろ、元気そうな軽い症状の人の方が、他の人にうつす機会が多いかも知れません。

 病気になった子が十分の期間休んでいるのに、流行が簡単に収まらないのは、こういう理由があるからだと思われます。どのくらい時間が経ったら病気をうつさなくなるかということだけでなく、病気の子が休んだら、どの程度流行が抑えられるのかということを検証しないと、診断された子だけが、休むのは不公平な気がします。
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がき先生の主張(1)病名よりも症状が大切 [がき先生の主張]

 近頃は、保護者の方から、何という病気ですかと聞かれることがよくあります。感染する病気の原因になるウイルスや細菌の検査が簡単にできるようになったからです。

 インフルエンザ、ロタウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ノロウイルス、溶連菌などの検査が、その場でできるようになって、以前は、「ウイルスによる胃腸炎です」「かぜです」と説明していたのが、ウイルスの名前で病名をいうことができるようになりました。

 病気の原因がわかることはいいことなのですが、あまりそれにこだわると、困ることもあります。保護者の方は、病名を聞いて、大変な病気なのではと心配されます。お子さんが元気なのに、病名を知るために、病院を受診するのは必要ありません。時には、保育園からどういう病気か調べるために、病院に行くようにと言われることもあります。

 子どもの病気は、同じ病気でも軽い場合もあれば、重症になることもあります。ノロウイルスも健康なお子さんでは、ほとんどの場合は自然に治ります。しかし、吐くのが続いて脱水になれば、点滴や入院が必要になることがあります。ノロウイルスといわれなかったから、大丈夫ということにはならないのです。

 子どもの感染症は、ほとんどの子が自然になおります。どういう病名かということより、お子さんの状態がどうなのかということを、小児科医は見ています。病名がわかるということは、役に立つことが多いのですが、それにこだわり過ぎると、弊害もあると思います。
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